ライダーの五感をサポートするナビゲーションガジェットとして、2020年に登場した「Beeline Moto(ビーラインモト)」。
まるでコンパスのように目的地の方向を矢印で示し、必要最低限の情報を表示することで、直感的かつ自由なツーリングを楽しめると人気のアイテムです。
昨年5月には、使用した世界中のライダーの声をフィードバックし、大幅に進化を遂げた「Beeline Moto 2(ビーラインモト2)」が発売され、話題を呼びました。
今回は、その「Beeline Moto 2(ビーラインモト2)」を実際に使用し、使い勝手やナビゲーションの精度などを徹底レビューします!
Beeline Moto2の仕様・スペック比較

| Moto | Moto2 |
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本体サイズ | 直径50mm×厚さ18.2mm | 直径53mm / 厚み20.5mm |
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重量 | スタンダード30g / メタル80g | ブラック40g / メタル60g |
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液晶サイズ | 直径26mm | 直径 36.8mm |
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解像度 | 208×208(287ppi) | 412×412 (402ppi) |
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液晶仕様 | メモリーインピクセル液晶 | 高輝度IPS液晶 |
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本体素材 | スタンダード:ABS樹脂、TPU メタル:亜鉛アルミ合金 | メタル:ポリマー樹脂、アルミ スタンダード:アルミ、亜鉛アルミ合金 |
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バッテリー | リチウムポリマーバッテリー400mAh | リチウムポリマーバッテリー600mAh |
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連続稼働時間 | 約10~30時間 | 約14時間 |
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充電方式 | 専用Pin端子 | USB Type-C/専用Pin端子 |
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防水性能 | IP67 | IP67 |
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インターフェース | 物理ボタン | クリック式物理ボタン |
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ターンアラート機能 | なし | LEDライト+本体サウンド |
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旧モデルからBeeline Moto2が大きく進化した6個のポイント
Moto2は旧モデルを使用したライダーの声を開発にフィードバックし、細部にわたりより使いやすく、便利に進化しています。
ここでは特に進化した6個のポイントを紹介します。

①入り組んだ道も迷わない:ルート案内画面をマップベースに
矢印が目的地を指し示す旧モデルのルート案内は、交差点や入り組んだ道が多い日本の市街地では分かりにくい場面もありました。
そこで、ルート案内を従来のナビ同様にマップベースとすることで、曲がる地点などをより正確に把握することが出来るようになっています。
また、旧来のコンパスモードへの切り替えも可能なので、ルート選択を自由に楽しむ使い方も可能です。
②音で曲がり角を知らせる「ターンアラート機能」を追加
曲がり角の200m手前と50手前の2回に分けて、本体上部LEDが点灯し、本体スピーカーからアラート音で通知します。
これによりナビ画面を見なくても曲がるタイミングが分かりやすくなりました。
③見えないが解消:高輝度フルカラー液晶で表示域2倍
旧モデルは「液晶サイズが小さく、暗い場所はバックライトを点けないと見えない」といった声が多くありました。
Beeline Moto2では、本体サイズはほぼ変わらず液晶画面が2倍の表示域に進化。また、自動調整バックライト付きのフルカラー高輝度IPS液晶になったことで、夜間やトンネルなど暗い道でも視認性が抜群に良くなっています。
④グローブ装着時も操作しやすいクリックボタンに
旧モデルは本体側面の上下左右に物理ボタンがありましたが、グローブを着用した状態だと操作しづらい場面も。
Beeline Moto2は、画面を押して操作可能なクリックボタンに変更し、厚手のグローブをしたままでも簡単に操作できます。
⑤長時間バッテリーとUSB-C充電で利便性アップ
バッテリー容量が従来モデルから約170%アップ (400mAh → 600mAh) したことで、連続稼働時間は約14時間とロングツーリングにも余裕で対応。
また、充電ポートがUSB-Cになり、充電ケーブルの互換性が高まったのも便利なポイントです。
⑥スタンダードモデルもより高級感のあるデザインに
旧モデルでも好評だったシンプルで高級感のあるデザインですが、スタンダードタイプはABS樹脂だったため、質感がイマイチという声も。
そこで、Moto2ではスタンダードタイプ(ブラック)にもCNC削り出しのアルミパーツを使用することで、質感が向上し高級感のあるデザインになっています。
Beeline Moto2の使い方とナビ画面の見方を解説
Moto2は3ステップの設定だけで簡単に使用出来ます。
①スマホに無料の「Beeline専用アプリ」をインストール
②ナビ本体の電源を入れ、スマホとBluetoothでペアリング
③アプリで目的地と走行プランを設定すればルート案内がスタート

Beeline専用アプリの使い方・設定方法
Beeline専用アプリの使い方はいたって簡単。普段スマホでマップアプリを使用していれば、説明などを読まなくても直感的に使用出来ます。
基本的な使用方法は下記の通りです。
①「ライド」画面で目的地を探すボタンをタップ。
②検索窓に目的地を打つと、候補地が表示されるので行きたい場所をタップ。
③推奨ルートが表示されるので、問題なければ「GO」ボタンをタップし案内開始。
ルート選択はマップベースの「高速」と、従来の「コンパス」に加え、よりライディングや景色を楽しめる道を優先する「楽しい」ルートも選択可能なのは、バイクに特化したBeelineアプリならではの特徴です。
また、他のナビアプリ同様に、過去の履歴から目的地を選んだり、高速道路や有料道路の使用可否なども選択できます。


Moto2のナビゲーション画面の見方
Moto2で一番変わったポイントともいえる、ルート案内画面の表示について解説します。
①アラートLED:曲がり角の200m手前と50m手前の2回に分けて点灯します。
②ルート:目的地に向かって走行する道を表示。
③わき道:走行ルートに交差するわき道を表します。
④制限速度:走行している道の制限速度を表示。(※表示されない道も有り)
⑤次に曲がる方向:次に右左折する方向を表します。
⑥曲がり角までの距離:次の曲がり角までの距離をm、kmで表示。
⑦進捗状況:目的地までの進捗をバー表示します。

Moto2のユーザーインターフェース紹介
Moto2の本体上下ボタンを押すことで、下記6種類の画面を切り替えることができます。
①ナビゲーション
②ナビ進捗
③スピードメーター
④トリップメーター
⑤バッテリー残量&明るさ調整
⑥ライドメニュー

Beeline Moto 2を使用して、実際にツーリングしてみた!
今回ツーリングで使用したホンダ CT125・ハンターカブ実際に「Moto 2」をツーリングで使用して、ナビとしての実力を試してみます。
とはいえ、筆者は前モデルの「Moto」を使用したことがなく、「この小さい画面で正確なナビが可能なの?」という一抹の不安も……。
良い点・悪い点も含め、正直にレビューしましたので、最後までお読みください!
バイクへの取り付けは付属のストラップマウントで簡単に可能
車体への取り付けは、付属の「ストラップマウント」を使用します。マウントの4か所の突起にラバーバンドを通し、ハンドルバーなどに簡単に装着が可能。マウント裏側はラバーになっており、走行中にズレたり、車体を傷つける心配もありません。
今回使用したハンターカブの場合、ハンドルに取り付けスペースが無かったため、ハンドルブレースに装着しました。
また、マウントへのMoto2本体の取り付けはワンタッチで可能なので、ツーリングのコンビニ休憩などでも気軽に外せます。
Moto2 (ブラック) にはストラップマウント、ラバーバンド、充電ケーブルが付属する
本体裏の凸とマウントの凹を合わしてからスライドさせることで簡単に装着可能
スマホで目的地をセット、いざ行ったことのない場所へ!
続いてはスマホで目的地をセットします。ナビの実力を試すためにも、一度も行ったことがなく土地勘の無い場所へ行くことに。
出発点の横浜市のコンビニから、神奈川県伊勢原市のお寿司屋さんまで、約40km/1時間ほどの距離を下道で走ります。ルートは「Moto2」で改良されたマップベースの「高速」を選択。一番効率の良いルートを案内してくれるモードです。

走り出して早くも、Moto2の実力を知ることに
走り出しはスマホナビの画面との違いや精度に不安がありましたが、ものの10分ほど走るとそれが杞憂だったことに気付きました。
というのも、曲がり角が近づくと200m手前と50m手前の2回に分けて、アラート音とLEDの点灯で知らせてくれるため、画面を気にせずとも曲がるタイミングを把握できます。Moto2で搭載されたこの「ターンアラート機能」により、誤って曲がるべき場所で直進したり、手前で曲がってしまったりせず安心して走れます。
また、スマホナビと比較して、画面に余計な情報が無いことが生み出す快適さにも驚きました。
通常のナビ画面だと「交差点の名前」や「進行する方角」など、様々な情報が画面に表示されます。これは便利な反面、直感的に必要な情報を把握するのが難しくなる面も。
Moto2は「走行中のルート」と「曲がり角までの距離」が中心に大きく表示されるため、チラ見しただけで必要な情報がすぐに頭に入ってきます。
これは瞬間的な判断や操作を必要とするライディング時において大きな美点だと感じました。
脳がナビの情報整理に余計なリソースを割かないためか、よりライディングへ集中できる感覚があり、早くも「あれ、スマホのナビより良いかも?」という気持ちになります。
道を間違えることなくナップス座間店で小休憩。

出発前にMoto2に抱いていた予感は良い意味で裏切られ、道を間違えることなくツーリングは順調そのもの。
途中にナップス座間店が見えたので、立ち寄って小休憩することにしました。
駐輪場でツーリングの進捗具合を確認。Moto2の「トリップメーター」機能でこれまでの走行距離を、「進捗」機能でゴールまでの残りの距離を確認できます。いちいちスマホを見なくて良いのは便利ですね。
スタートからナップス座間店までは22.3km、1時間11分走ってきた。
ゴールまでは17.6km、26分程で到着する予定です。ナップス座間店には、広い店内に最新のヘルメットなどのバイク用品やバイクパーツがたくさん。
店内にカフェスペースもあるので、ツーリングの小休憩に最適なスポットです。
最新のバイク用品やパーツが所狭しと並ぶ店内
イスとテーブルのある店内のカフェスペースはツーリングのセーブポイント道が入り組んだ街中でも安心して走れる。そして目的地に到着!
幹線道路から市街地に入っても、Moto2の案内は順調そのもの。右左折に迷うことなく順調に目的地へ進みます。
道が入り組んだ市街地だとさすがにナビも迷うかなと思いましたが、知らない街も安心して走れました。
そしてついに目的地の看板が見えた……が……。


チーン……。撮影日の3/10はまさかのお休み。事前にgoogleマップで営業中の確認はしていましたが運が悪かったですね。トホホ……。

せっかくなので、お店の前で記念撮影。またいつかリベンジします……。
余談ですが、今回初めて乗ったCT125・ハンターカブは、125ccとは思えないトルクで下道なら快適そのもの。大きな幹線道路も不安なく走れました。

目的地に到着すると、詳しい走行サマリーをスマホアプリで確認できます。ユーザーがルートを評価することで精度が上がっていくのは良いですね。
※画像はナップス座間店から目的地までのサマリーです。
Beelineアプリとgoogleマップの併用が現状ではベスト
せっかく伊勢原まで来たので、なにも食べずに帰るわけにはいきません。googleマップで近くのお寿司屋さんを検索し、そこへ行くことにしました。
「Beelineアプリ」でもお店の検索はできますが、ユーザーの評価などは見れないため、「googleマップで検索→Beelineアプリで目的地設定」という使い方になります。
また、Beelineアプリに改善してほしい点を挙げると、最寄りスポットの検索精度があります。
ツーリング中にガソリンスタンドを検索した際に、一番近いスタンドが候補に表示されないことがありました。
自宅でも試しに「牛丼屋」で検索してみましたが、やはり最寄りのお店ではなく、少し離れたお店が候補として挙がってきます。
現状ではgoogleマップとの併用が必要になるシーンが多そうです。

そうこうしているうちに、目的地の「回転寿し活鮮 伊勢原店」に到着。美味しいお寿しを食べられ満足したので帰路につきます。
回転寿し活鮮 伊勢原店
新鮮なネタのお寿司をお手頃価格で食べられます。オススメ。
簡単な走行サマリーはMoto2本体でも確認可能高輝度フルカラー液晶は視認性が抜群!
今回のツーリングは晴天下での走行でしたが、液晶に日差しが反射して見づらいと感じることもなく、Moto2の画面の視認性は抜群でした。
それは、途中薄暗いトンネルを走行したときも変わらずで、「自動調整バックライト付きのフルカラー高輝度IPS液晶」に進化した恩恵を感じます。
帰路の案内もバッチリ!1日のツーリングを通して1度も道に迷うことなく帰宅できました。
薄暗いトンネルでも画面の視認性は抜群
一度も道に迷うことなく無事帰宅できたツーリングで使って分かったMoto2の良い点5つ!

ツーリングで使ってみて分かった、Moto2の良い点がこちらです。
①アップデートされた「ルート案内」と「ターンアラート機能」は精度が高く安心
Moto2で一番のアップデートと言えるルート案内画面とターンアラート機能の組み合わせにより、バイク用ナビとしての使い勝手が抜群に上がっています。小型でありながら必要な情報はしっかり確認できるため、安心して走行できます。
スマホナビのように情報が多すぎることが無く、アラート音のみの案内のため、ライディングに集中できるのはMoto2ならではの体験でした。
②着脱が簡単でハンドル周りがスッキリ
本体の直径36.8mmというサイズとスタイリッシュなデザインは、ハンドル周りにつけてもバイクの外観を損ねません。
また、本体の着脱もワンタッチなので、ツーリングのトイレ休憩時などに、サッと外せるのも利便性が高いですね。
③高輝度フルカラー液晶の視認性が抜群に良い
自動でバックライトを調整してくれるので、暗い場所でも視認性は抜群。表示域も2倍になっているので必要な情報をいつでもハッキリ確認できます。
また、アンチグレア液晶なので、日中の日差しの反射も気になりませんでした。
④BeelineアプリのUIは分かりやすく使いやすい
BeelineアプリのUIは直感的に操作でき、普段googleマップを使っている人なら問題なく使用出来るでしょう。
ボタンの配置や動作の安定感なども含め、シンプルで使いやすいのはとても良いですね。
⑤スマホが壊れる心配をしなくて良い
スマホをナビとして使っていた場合、転倒した際にマウントから外れたり、バイクの振動でカメラが故障する可能性があります。
日常的に使用する高価なスマホが壊れるダメージは大きいので、Moto2を使用すればリスクヘッジになります。
バイク用ナビとして優秀なMoto2だが課題もあり
ツーリングを通して好感触だったMoto2ですが、いくつか課題もみつかりました。
①Beelineアプリの検索精度が低い
現在地から最寄りのスポットを検索した場合の精度が低く、1番近いスポットが候補にあがらないことがあります。
この点はソフトウエアのアップデートで解消できる部分だと思うので、今後に期待したいですね。
②リルートに少し時間がかかる
帰り道に本来のルートを外れ別の道から帰ることにしてみたところ、しばらく走行しても元のルートに戻るためUターンするよう促されました。
普段使っているgoogleマップはリルートが早いので、ここはアプリのアップデートで改善されると嬉しい部分です。
③スピードメーター機能は誤差あり
スピードメーター機能の精度を試してみたところ、バイクのメーターとかなりの誤差が発生していました。
そもそもバイクではそこまで使わない機能かもしれませんが、改善点として挙げておきます。
まとめ:Beeline Moto2はこんな人におすすめ!

Beeline Moto2はこんな人におすすめです。
・スマホを壊したくない。
・バイクの外観を損ねるものを極力付けたくない。
・Moto2のシンプルなナビゲーションを体験したい。
・コンパスモードで自由なツーリングを楽しみたい。
個人的に一番気に入ったポイントは、ナビゲーションがとてもシンプルなこと。
スマホのナビは便利ですが、情報過多で音声の案内も多すぎると感じるときがないでしょうか?案内が多すぎてツーリングの興がそがれるというか……。
その点、Moto2だとナビゲーションに気を取られずにライディングに集中できますし、ツーリング本来の目的である旅感を楽しめます。
単なるナビではなく、バイクをより楽しむためのガジェットとしてMoto2はオススメのアイテムです!
Beeline Moto2本体&アクセサリー ラインナップ


気になった方はナップスのBeeline取り扱い店で実機をチェック!
下記のナップス店では、Beeline製品を取り扱っています。
今回の記事で「Beeline Moto2」が気になった方は、ぜひ店頭で実機をご確認ください♪
【ナップス Beeline製品取扱店】
・東京:ナップス足立店
・神奈川:ナップス新横浜店
・神奈川:ナップス横浜店
・愛知:ナップス春日井店
・愛知:ナップス豊橋店
・静岡:ナップス浜松店